【中国】 地球上から麻疹が消える日
2007年07月14日 01:32
道端で売っている揚げパン(豆乳に浸して食べる)とレタスと卵を皮で包んだものを朝ご飯に買って食べ、今日はヨシのNHK取材にくっついていくことにした。
NHKのBS放送と中国の放送局の共同企画で、日本に住む中国人・中国に住む日本人を各10人ずつ選んで放映するという。ヨシもその一人で、10月頃放映予定。
取材班の小澤さん、岸田さん、シュエさん、フオさんと挨拶。
寮にて、ヨシの中国に対する考え方、日本のメディアのあり方、自分の生き方などが話されていく。
彼は本当によく考えている。
ここの部分の放映だけでも価値がある番組になる気がする。
食堂に移動し、Happyという意味の高興(gaoxing)がニックネームの天才インド人と、その彼女で韓国ルーツの杜曼欽ちゃんと会話。
北京大学はこういう人がいるから面白い。
その後、今度ヨシと共著で対談本を出す山奇さんとのインタビューを見学。
山奇さんはMTVのアジア代表を務め、現在中国を代表する音楽イベントプロデューサー。
私が家庭教師をしていたSちゃんやニチベイで一緒だったサトシがMTVを目指していることを話すと、にっこりと笑顔を見せた魅力的な方。
7月中旬、『七日談』発売。
光栄なことに、夜はWHOの予防接種拡大計画・中国担当医務官、高島義裕さんのお宅にお邪魔させていただく。大阪出身の愉快で素敵な方である。ユネスコのパワフルウーマン・矢野さん、その姪のけいちゃんも一緒だ。
高島さんの手料理を振舞って頂いた。懐かしい日本の味を思い出す~!
出発前、旅行のためにと思い日本のガイドラインに従って予防接種を受けた結果、医者の言うことに振り回されてしまった私。
事勿れ主義の日本のガイドラインと、WHOの基準は異なっている。しかしWHOに強制力があるわけではない。
また、高校時代、国連に憧れて組織を調べたことがある私は、国際機関には理念の曖昧さや組織力の点で限界があると思っていた。
高島さんにとってのWHOって何だろう。
お聞きして驚いた。
高島さんの目的は、地球上から麻疹を無くすこと。天然痘のように。
WHOはその目標実現の手段だという。
理屈の通じない中国農村の奥地の奥地にまで出向き、犬や馬や豚と同じ小屋で寝起きしている農民たちや現地の特権意識の強いお役人たちと機転を利かせて交渉。
徹底的に調査し、麻疹対策を練り上げている。
こんなに熱い方がいるだろうか。
徹底した現場主義は、私が大学1年のときに“sustainability”の本当の意味を教えてくれた国境なき医師団の山本敏晴医師を思い出させた。山本医師もシエラレオネで命懸けで医療援助をしていた。
日本国内では麻疹で大学閉鎖などの問題が起きたばかり。
この違いは一体なんだろう。
いつか地球上から麻疹が消える日が来るかもしれない。いや、絶対来る。
私はまだ貧困や医療援助が必要な現場を知らない。旅の先は長い。
この日見た夢。暗示的な夢。
中国の海のように大きい川の水底に自分たちの力では十分な餌を取れない半魚人が住んでいて、そこまで潜って餌を届ける一団がいる。
どうやら私もメンバーの一人。
餌の質を高めよう、料理と呼べるようなものにしよう、といつも試行錯誤している。
調理法を変えられないだろうか。水に浸っても形が変わらないようにするにはどうしたらいいか。お皿に載せたまま水中を運べないだろうか。
ある日を境に、陸でテポドンが発射され始める。
テポドンは着水すると魚雷に変わり、水中をものすごい勢いで轟々と通り過ぎていく。
それでも半魚人の生活と私たちの仕事は続くが、もうこれ以上は危険というときに、ヨシを中心に対策を練り始める。
そこで目が覚めた。
<今日のグルメ>
山奇さんオススメの茶館“百年香 PUER SALON”
会員制のため普通は入れないらしい。謝謝。
薔薇の花を浮かべたプーアール茶を頂く。飲む瞬間にバラの香りが立ち込めて、何とも言えない幸福な気分になる。
プーアール茶は緑茶と違って古ければ古いほど良い。保存して発酵させる。これは600年前の木から取り出した葉だという。
時間が経つと、写真左から右のように色が濃くなる。胃腸に一番優しいお茶。



