【ドイツ】 ドイツ人、どいつ?

  • 2007年08月13日(月)
  • 18:45


朝7:30、デンマーク・コペンハーゲンを出発してドイツへと向かう。


昼、ハンブルクHamburgで途中下車。ドイツ最大の港湾を持つこの街で、ランチに魚を食べたい!
駅から地下鉄で6つ目、St.Pauli港を臨むLandungsbrucken駅に到着。
いやー、確かに海だけど、めっちゃ工場地帯やなぁ。さすが工業の国ドイツ。
魚バーガーに満足し、中央駅に戻って再乗車。



ベルリン西部Zoologischer Garten駅の真ん前にある巨大安宿にチェックイン。ヨーロッパなのに1泊8ユーロ≒1280円という格安さ。さすがバックパッカー天国ドイツ。


宿の周りを歩くと、…中国人ばっかり!!
中国語が飛び交い、中国料理の出店が並ぶ。
トルコ系が経営しているケバブの店もあちこちにある。


はて?ドイツ人はどいつ?


さすがにヨーロッパでロシアの次に大きい国の首都やなぁ。インターナショナルや。


中国とトルコの様相に囲まれた中で、日本では投資銀行のイメージが強いドイツ銀行の窓口に一般市民がいるのに違和感を覚えた後、ウィルヘルム2世の記念堂と反戦メモリアル(第二次世界大戦でイギリス爆撃を受けた教会)をなんとなく目にして、やっとドイツだと合点する。
昔父上がドイツ出張してからしばらく、「グーテン・ナハト!!」(ドイツ語で”おやすみ”)と言って子どもたちを寝かしつけ、嬉しそうに晩酌していたことが蘇ってくる。



そうだドイツだ。
ドイツだ!!


ビール飲まないと!!!!


そのままビールを心ゆくまで堪能して幸せに本日終了。


 



<今日のグルメ>



ハンブルクの港で食べた魚バーガー。
すっごいグロテスク…。
ところがどっこい、これが美味しいの!おろした魚を甘酢漬けにして、生玉ねぎと一緒にパンに挟んである。寿司のご飯をパンにしたようなもんかな。
Schweden filetという赤身がおいしかったので、ついついBismarkheringという白身も頂いきました。〆鯖に近いかも。





駅からしばらく歩いたところにやっとオープンテラスのドイツレストランを見つける。
Berliner Currywurst、ベルリンカレーソーセージ。ソーセージに衣を巻いて揚げてからカレーソースがかけてある。ソーセージにカレーをかけるのはポピュラーな食べ方のよう。
ドイツらしい背の高い500mlのグラスに注がれて出てきたのはBerliner Kindl。ジョッキから子どもが顔を覗かせている可愛いラベル。あまりに爽快な味で、気付いたら料理が来る前に半分以上飲んでたわぁ。

【ドイツ】 ベルリン壁の向こう側

  • 2007年08月14日(火)
  • 18:59

起きたらすでに…え?夕方や!!
20時間も寝ていたことになるわいな。ビールをたらふく飲んだとはいえ、疲れが溜まってたんだなぁ。


もう仕事が終わった頃かな〜と思い、中国・万里の長城で知り合ったステファンに電話を掛ける。
「おー!無事に着いたか!ちょうど今同僚と飲みに行くところだよ。一緒に行くか?」
待ち合わせ場所にBMWに乗って現れた彼らを見て、ドイツやなぁと思う。



駅名と同じZoologischer Gartenという大きな公園の中にビアガーデンがあり、ソフトウェア(セキュリティ関係)会社勤務の彼ら3人と乾杯。


「それで?ダンナは見つかったか?」


いやいや〜まだ旅は始まったばかりでっせ。


「はっはっは。まぁ無理だな」


その後話していると結構ブラックなユーモアが多くて、これがドイツ流かしら〜と思いながら合わせる。ひとしきり話すと、ビール好きドイツ人!といった体型をした方の同僚が仕事でトラブルがあったらしく愚痴をこぼし始める。どこの会社でも大変ね。。。



その後、ノンアルコールビールで我慢してくれていたステファンがドライブに連れて行ってくれた。


BMWはもちろんマニュアル型。「これがドイツ人のスタンダード。こっちの方がスポーティフだからね」さすが車に愛着を持っている国民だ。


アウトバーンはよく行くの?と聞いたら、大好きでいつも時速260キロで走っているらしい。
「問題ないよ。しかもこの車は280キロまで出るしね」
いやはや。アナタ、万里の長城で怖がって結局飛び降りて来なかったよね…?(笑)車に乗っていると命は惜しくないらしい。



「西側地区のシンボル、Siegessaule。19世紀にプロイセン軍が勝利した記念塔だ。」
2km以上もあるTiergartenの緑地内の中央から金色の天使が街を望み、その周りを車がびゅんびゅん通って行く。



「議事堂に各国の大使館。この辺は大きくてモダンなデザインのビルが多いだろ」
ステファンたちの会社も西側のあるらしい。


そして東側へ。
「ミュージアムアイランド。ペルガモン博物館から歴史博物館、天文学者ボーデの博物館まで、1箇所に集まっている。」
ステファンが好きなのはエジプト博物館らしい。外側は巨大で装飾も雄大。



近未来的なデザインのテレビ塔を見て、今なおわずかに残る北側のベルリンの壁へ。
「ここは最高のロケーションにも関わらず、周りは建物もなくぽっかり空いてもの寂しいだろ。ここは大勢の人が死んだ地だから、誰も開発する勇気がない。でもみんな投資の機会を狙っていて、始めに誰かが手を出してくれるのを待っているんだ」



壁から離れて立ち並ぶショッピングセンターなどを見て、西側より東側の方がいろいろあって面白そう、私のイメージしていたのと反対だ、と言ったら、


「その通り。今じゃ東の方がカジュアルで人気だよ。」


確かに西側は公的な機関が多くて物々しい雰囲気だった。解放後、未開発地も多かったであろう東側に先を争って開発の手が進んでいったことが想像される。急激に土地代も上がっていったのだろう。


今のベルリンでは、冷戦時代の東や西といった概念はほとんどないようだ。より良いロケーションをいかに手に入れどう開発してどう投資するか、といったどの都市にも共通する思惑が広がっている。
ただし、壁直近の周辺だけは別だ。ここにはまだわずかに壁の歴史の傷跡が残っている。


これが壁崩壊から18年も経ったベルリンの姿だ。


<今日のグルメ>



「ソーセージはどこでも食べられるだろ」
と言って、ステファンが頼んでくれたのが子牛肉のステーキ。ボリュームたっぷり。柔らか〜いのにあっさりしていて、何よりビールに合う!!

【ドイツ】 己の欲せざる所人に施すことなかれ

  • 2007年08月15日(水)
  • 19:12

早起きしてベルリンの街を散歩。


冷戦時代、ベルリンは東側が旧ソ連支配下、西側がイギリス、フランス、アメリカの支配下で、東側に住む者にとって西側への脱出が切なる願いだった。
しかし面白いのは、今街として発展しているのは東側だ。
ステファンの言っていたように、断然東側の方が面白い。



堂々とそびえるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝堂)や現代的なテレビ塔、たくさんの種類の博物館がひしめくミュージアムアイランド周辺を歩く。




午前10時を過ぎたら、最初は“ベルリンの壁”めぐり。まず博物館へ。


当時の新聞や遺品が時系列で展示され、生々しい“壁”の歴史が迫ってくる。


東側から西側へ、人間が車のトランクの下敷きの下やスーツケースの中に身体を小さく折り畳んで脱出している痛々しい様子の横に、“Escape assistance”と呼ばれるアイディアリズムとビジネスが生まれたと記述されている。


1962年、Peter Fechterという負傷した18歳の青年が、東側の壁の上で“Help me!”と50分間叫び続けたのちに死んだとき、西側の東に対する憎悪が膨れ上がった、という事件が詳細に描かれている。


その他、海外を含めたアーティストたちが“壁”に関して寄せた全てのアートを館内で展示している。その数約1500。冷戦という出来事は政治的事件の枠を超えている。



圧倒的だったのは、最後に全ての宗教の共存が唱えられていたこと。


“己の欲せざる所を人に施すことなかれ”


と日本語も含めた各国語で書かれた表示の下に、
「世界の宗教―平和と道徳」として、仏教・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教・儒教の主な解説とそれぞれの平和に対する考え方が書いてある。
西・東という“壁”の話に留まらず、世界的平和にまで考えを持っていくその意識に敬服した。





館外へ出てベルリンの壁の残りを見に行く。左右に壁が二重になっており、その間に掘られた溝の中からソ連の兵士が常に監視をしていたのだ。これが43キロにも渡って張り巡らされ、幾度と無く東側から西側への脱出が試みられて大勢の人が死に、最後は歓喜の声と共に壊されたことを想像する。そして世界平和とは何なのかも想像する。


 


 


午後はユダヤ教徒の歴史巡り。



まずユダヤ人ホロコーストのモニュメントに行って、…驚く。
街中に突如広がる無機質なコンクリート群。
同じ底面積を持つ直方体が等間隔に並べられ、それは内側に行くほど高くなり、中央部は人間の背丈をすっぽり隠してしまうほどになる。


これが…メモリアル…。


 


そしてユダヤ人博物館へ。
ジグザグと不規則に曲がりながら東西に横たわる真っ黒な建物。この超近代的なデザインの建物から出てくる人たちの顔がみな一様に神妙である。
写真可なのでデジカメを持って入る。


中に入って驚く。
悲惨な歴史を、言葉や遺品で示すだけではなくなんと体験で感じさせるのだ。
現代アートを基本にして、精密に計算されたつくりになっている。
理性的に被害を語ることなく、むしろ感性に訴えかけてくる。こんなに効果的な方法があるのか…!




例えば、「ホロコースト・タワー」。
高さ25メートルのコンクリート壁に囲まれた狭い空間に来訪者を閉じ込める。
上部にわずかに入る自然光が逆に空間の異常さを際立たせて、言いようの無い絶望感に襲われる。



「脱出の庭」。
庭と言っても、高さ4,5メートルはあるコンクリートブロックが立ち並び、他の人がどこにいるのか全く見えない。




そして圧倒的なのが、この展示。「空っぽの記憶」。
全て人の顔の形をした鉄が敷き詰められ、そこを歩くと金属音が鳴り響き、もう言いようの無い…。





 


「Missing」と書かれた黒い壁。イヤホンをして前に立ち音波を捉えようとするが、砂嵐音ばかりでなかなか音が聞こえない。ちょっとずつ移動するが、音を捉えたと思ってもすぐ消える。不安に襲われる。



途中で、「あなたの願い事は何ですか」というざくろの木があり、みな実に書き込んでぶら下げる。
その後は、紀元前からのユダヤ民族の歴史が続く。幸運な時代もあれば、迫害された時代も続く。





博物館を設計したDaniel Libeskindは、テーマを“Between the lines”とした上で、「ここでの展示の本質は、あなたが感じること全て」と言っている。




ユダヤ人が負の遺産を捉えることに対しての何か突出した力のようなものを感じた。



現在ドイツ国内ではほとんど国旗が掲げられていない、とその後話したドイツ人に言われた。戦時中に自分たちが犯した罪を決して忘れてはいない。そして過去の罪もその後の受難も、負の遺産として正面からしっかり見据え、世界平和に思いを馳せる形で後世にしっかり伝えられている。


奇しくも今日は日本の終戦記念日。
日本はドイツほどに戦争や民族迫害、慰安婦問題に正面から取り組んでいるか。
心底考えさせられた。



<今日のグルメ>



街のあちこちで見掛けるプレッツェル!
外はパリッとして、中はもちもち。外側に大きめの粒塩がまぶしてある。
もうね、病み付き。散歩途中、テレビ塔すぐ近くの赤い市庁舎前での朝ご飯でも。
いくつも買ううち、店によってはちょっと温めてくれ、それが一層美味い。





それから、schwarzwalderというブラックチェリーのケーキ。これもどこの店にもあり、四角く切って出してくれる。見た目より甘すぎず、酸味も効いてる。
ステファンが、「街中にカフェはたくさんあるが、道端にテラス席を出している店は観光客用。地元のカフェに行きたかったら建物の間をちょっと入った中庭風になっているところ(“島”というらしい)の店に行くべきだ」と言っていた。確かに雰囲気が違う。


3日間で毎晩ビールを1リットル(1杯500mlなのでおかわりしたらすぐ1リットル)飲み、ソーセージはカレーソースから子牛から血詰めからあらゆる種類を食べ、お腹はもう大満足。

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旅人

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1983年生まれ。東大法学部卒。
社会人としてスタートを切る前に、夢だった世界一周へ。

尊敬:緒方貞子さん
趣味:バスケットボール、ベリーダンス、サーフィン、バイク

著書

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【雑誌】
『Zai』(ダイヤモンド社)「ミニ株バトルコーナー」連載(06年7月号〜07年7月号)
『社労士V』連載(日本法令)(07年10月号〜)
『メモ ノート200%活用ブック』(日本能率協会)
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