【ベルギー】 UK洗礼

  • 2007年08月17日(金)
  • 19:22

実はオランダと同日の出来事なのだけど。
しかもベルギーの街へはちゃんと行ってないのだけど。
ブリュッセルの駅にて、なぜかUK=The United Kingdom=イギリスの話。


アムステルダムでゴッホ美術館に行った直後、ベルギー行き列車に乗り込む。
ブリュッセル中央駅着のつもりがブリュッセル北駅で降りてしまう。どうやら到着時刻が予定よりズレていたみたのを見過ごしていたみたい。駅を出て街をうろつき、やっと間違っていることに気付く。手間取っている間に時間が過ぎていく。ロンドンで待つ友達になぜか国際電話が掛けられず、長い間待ってやっと順番が回ってきたネットカフェから到着時刻変更のメールをケータイ宛に送る。


駅の中はすごく国際色豊か。特に黒人が多く、昔ベルギー領だったコンゴの人たちもいるのか?
そしてロンドン行きのチケットを買う。


イギリスはユーレイルに加盟していない。ユーレイルパスを持っていれば割引は効くが別途ユーロトレイン代がかかる。
割引があっても75ユーロ≒12000円。高っ!!
さらに、イギリス行きユーロトレインのホームまでたどり着くには、荷物チェックに加え、厳格なパスポートチェックが2回もある。
内心、EU加盟国のくせになんだよこりゃと思う。


そして事件は起こった。


「いつ日本に帰りますか?帰りのチケットを出しなさい。」
いえ、次はフランスに行きます、と言ったら、係官はその証拠を見せろと言う。
まじかいー。すでに入手してあった英仏間の格安往復切符(本当は行きもパリからのはずだったけど予定が合わなくなり急遽ベルギーからにした)を苦労して引っ張り出す。


「フランスの後は?日本行きのチケットを出しなさい。」
いえ、今回はユーレイルパスでしばらくヨーロッパを回って、次の切符はヨーロッパを出るときに買うつもりです、と答える。


「なぜ日本行きの切符を持っていないのか。どこに住んでいるのか。」
あーもー。しょうがないなぁ。
私は日本に住んでいるが今こういう長距離旅行をしていて、まだ日本への帰りの切符は買っていません。


「お金はどうしているのか。証拠を全部出しなさい」
財布を開いて中身を見せ、クレジットカードとキャッシュカードも全て出す。が、


「あなたがロンドンに行くことは許しません。」
え?
「こちらに来なさい。」
そしておばちゃん二人がかりで別室に引っ張って行かれる。
1人が私の荷物を全てぶちまけ、もう1人は質問攻めにする。


「身分は」 「大学名は」 「大学の専攻は」 「親の職業は」 「家族構成は」 「旅の予定は」 「旅程の陸路と空路を全て答えなさい」 「どこから日本に帰るのか」 「日本行きの切符を見せなさい」(この質問何回目ですか…だから今はまだ無いって) 「どうしてまだ日本行きの航空券を手配していないのか」(8ヶ月先でっせ!?) 「どうやって手配するつもりなのか」 「前の国で買うという答えは納得できない。証拠を見せなさい。」(どうやって?笑) 「旅の予算はいくらか」 「どうやってその予算を得たのか」 「どうやってお金を手配しているのか」(だからさっきもあなた様にカードお見せしましたよね?) 「何が目的か」 …。


()のようなことを思いながらも、一つ一つ丁寧に答えていく。


一人当たり同じ質問を2回ずつ×2人分される。
しかも、めちゃくちゃ速い英語でよくわからず、申し訳ないのですがゆっくり話してください、と言っても聞く耳を持たない。
こっちもpardon me?(もう一度言ってもらえますか?) と繰り返すしかない。


挙句、最後は唐突に
「行ってよろしい」
こちらをチラとも見ずに言う。


「あなたの乗る列車はもう出発しました。次の列車に乗りなさい。」
え?
次って1時間半後よ?
1時間半もあればブリュッセルの街を見れたじゃーん!
しかもまたネットカフェに戻って友達inロンドンに連絡しなきゃならないじゃーん!!


ぷっつん。


あのね、ヨーロッパでこんなの初めてなんだよね。
多分テロ警戒なんだろうけどね、もうちょっととるべき態度とか対応とかあるでしょう。
こちらはお客ですよ。
プッツン来たよあたしゃ。


回された先は若い男性のチケット係だったので、次の列車のチケット発行後、彼に質問をぶつける。
「どうしてここのシステムはこんなに厳格なの?」
「これがここのやり方だからさ」
「でもUKはEU加盟国でしょ?」
「そうだけど、これがここのやり方なんだ。」
「アイルランドに対しても同じなの?」
「全て同じだ」
「私ヨーロッパ来てからこんなの初めてよ」
「おいおい、非難しているのかい?しょうがないよ、これがここのやり方なんだよ」
肩をすくめ、逃げるように去ってしまう。
あんたー!ここで働いてるんでしょ!?自分のやっている仕事の理屈くらいきちんと答えられるようにしときなさいよー!!


ダメだ、あの人じゃ埒が明かない。
もう一度さっきの手ごわいおばちゃんのところに戻る。


「質問してもよろしいでしょうか。あなたは英国出身でらっしゃるしょうか?」
「…イエス」
「どうしてユーロトレインのシステムはこんなに厳格なのですか。」
「私たちは全てをコントロールしなければならないからです。」
「しかしヨーロッパに入ってからこんなの初めてです。」
「それがユナイテッド・キングダムのやり方だからです。」
「でもUKもEU加盟国ですよね?」
「ユナイテッド・キングダムは島国だから特別なのです。」
「アイルランドも島国ですよね。でもユーレイルにも加盟していますよね。」
「ユナイテッド・キングダムは特別なのです。」
「その理屈はよく理解できません。もう少し詳しく説明してくれませんか。」
「ユナイテッド・キングダムは特別で、我々は全てをコントロールしなければならないのです。わかりましたか」


わかりません。
もう話していても埒が明きません。
せめてテロ警戒くらい言ってくれたらまだ納得できるのに、その言い方じゃ理屈が通っていないでやん…。
かばんの中身を床にぶちまけて、人の顔も見ない。その高圧的な態度が嫌だったの。


結局ロンドン22時着になってしまった列車に乗り込み、いらいらしていた私は買ってあったベルギービールを一気飲み。
なんとかふうっと一息ついて落ち着く。


まぁ、国の安全のことを考えたら疑うのは当然か。
でも、私よっぽど怪しい人に見えたんだろうなぁ。がぼーん…。


イギリス人がプライド高いっていう話は本当なのかもしれないなぁと思う。


<今日のグルメ供



ブリュッセルの街中のチョコレート屋さんに行きたかったのに、失敗。
ロンドンで合う人たち向けに駅で買ったお土産チョコ。後から聞いた話によると、「ベルギーに行きたくなるくらい美味しかった!」らしいです。奥はベルギービール。

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旅人

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1983年生まれ。東大法学部卒。
社会人としてスタートを切る前に、夢だった世界一周へ。

尊敬:緒方貞子さん
趣味:バスケットボール、ベリーダンス、サーフィン、バイク

著書

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『Zai』(ダイヤモンド社)「ミニ株バトルコーナー」連載(06年7月号〜07年7月号)
『社労士V』連載(日本法令)(07年10月号〜)
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